お茶の間テレビの「4K」化はチャンと意義があると思う
世界最大の家電見本市「2013 International CES」がアメリカのラスベガスで行われていることもあって、次世代テレビの「4Kテレビ」って単語をニュースで目にすることが多くなったと思います。
「4Kテレビ」と言うのは「フルHD(1920×1080ピクセル)」の4倍にあたる「クアッド・フルHD(3840×2160ピクセル)」の解像度を備えたテレビの事です。
「4K」の名称の由来ですが、水平解像度の3840ピクセル→約4000ピクセル→約4Kピクセルって事で「4K」となりました。
んで、その手の話になると必ず出てくるのが
- 4K対応のコンテンツなんて全然無いじゃん。
- 消費者はフルHDで満足している。
って話。
確かにそうだと思います。
私も動画に関してはフルHD以上の解像度の必要性をそれほど感じません。
じゃ、4K化なんて不要じゃんって事になりますが、そーでもありません。
1つ目のメリットは「偏光方式3D立体視のフルHD化」。
3D立体視の方式として「アクティブシャッター方式」と「偏光方式」の2種類が存在します。
「アクティブシャッター方式」は左右の映像交互に表示し、メガネに組み込まれたシャッターのOn/Offと同期することで、右目は右目用映像・左目は左目用映像を見ることができます。
映像パネルの全画素を利用できるので高繊細な3D映像が楽しめますが、必ず片方の目の視界がャッターにより塞がれていますので映像が暗く見えちゃう&ちらつく弱点があります。
一方の「偏光方式」は左右の映像を同時に表示し、メガネに組み込まれた偏光グラスでそれぞれの片目用の光のみを通すことで片目用映像を見られるよーにしています。
「アクティブシャッター方式」に比べれば映像が明るくちらつきがありませんが、左右の映像を1920×540ピクセルに割り振って表示しているため垂直解像度が半分になってしまう事が弱点でした。
ちなみに映画館で一般的に使われているのは「偏光方式」。
コレはメガネ側の電動パーツが不要なおかげで、メガネが安価&丈夫&軽量な事が大きな理由です。
で、高解像度な4Kパネルの出現により「偏光方式」の弱点を無理なく克服できる環境が整ってしまいました。
(ちなみにメガネ側ではなく画面側に光学的仕掛けをしている裸眼立体視についても同様のはず。ただ、裸眼立体視の各方式はスイートスポットが小さいためリビングのテレビには向かない。3DSが問題無いのは携帯機ゲーム機故に遊ぶ際に顔が必ず正面に来るため)
これでゴリ押し機能と黒歴史化してしまった「3Dテレビ」がよーやく『普通』になる予感がします。
しかし「そんなに3Dソフトなんて見ないよ」って方も多いはず・・・。
んで、もう1つのメリットが「超解像技術による大画面テレビの高繊細化」。
「フルHDだ!」と言っても「たかが200万画素」だったりします。
家電量販店で50型超のテレビを見ると感じると思いますが、画素数が変わらないのに表示サイズを引き延ばしているので画素の粗さが目立ってきます。
なので「せっかく臨場感を得ようと大画面にしたのに逆に臨場感が無い。(´・ω・`)」ってな事になります。
それを克服するのに4Kパネル+超解像技術って組み合わせは現実解として非常にスッキリしている気がします。
東芝曰く「もはや4Kは次世代テレビではない」と、1インチ/1万円を切る58・65型の4Kテレビを投入予定で価格も現実的なレベルにしよーと頑張ってますし、スペック表に載ってる数字は確かにオーバースペックですが、「4Kテレビ」は液晶テレビの価格競争に陥ってる各家電メーカが苦し紛れに押し売りしている物では無く、既存のコンテンツの満足度レベルを引き上げるチャンと意義ある代物なんだと思います。
ただ、「4Kテレビ」は日本の家電メーカだけの物ではないし、テレビは相変わらず差別化が難しい分野でもあるので、液晶テレビ同様に海外メーカとの安売り合戦に陥っちゃう可能性も多々あるけどね・・・。(^^;A
って事で次にテレビを買うときには4Kテレビが普通に買える値段になっていますよーに・・・。( ̄人 ̄)
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